第9回  工業:環境汚染 Công nghiệp: Ô nhiệm môi trường

 

日本の科学技術は世界最高の水準にあります。そして、その成果としての工業製品は機械、金属、化学をはじめ世界各国に輸出され、私たちの生活を豊かにしています。しかし、その栄光の裏には環境汚染による深刻な公害病が発生したことも忘れてはなりません。

 

特に1955年から1973年ごろまでの高度経済成長期には工業が急速に発展し、全国に多くの工場が建てられました。ところが、工場の周りでは廃液や煙、自動車の排気ガスなどによって水や空気、土が汚染され、公害病が発生しました。住民や工場で働く人たちが近くの海や川で汚れた魚を食べ続けたり、汚れた空気を吸ったりした結果、重い病気になって苦しみ、命を失ってしまう人が大勢出たのです。

 

熊本県の水俣病(みなまたびょう)、三重県の四日市(よっかいち)ぜんそく、富山県のイタイイタイ病、新潟県の新潟水俣病は極めて深刻で、現在も多くの人が苦しんでいます。

 

このサイトを見てくださっている皆さんには、どうかそのような影の部分もよく研究し、実際にその場に行って見て、皆さんの国でそのような失敗を起こさないよう学んでくださることを願っています。